同軸線路の特性インピーダンス

概要

同軸線路(同軸ケーブル)は下図のように外径$d$の中心導体(芯線)が中心軸を共有する比誘電率$\varepsilon_\mathrm{r}$の誘電体,そして内径$D$の外側導体に覆われた構造をしています. 中心導体が外側の接地導体で完全に覆われているため外部への電磁界への漏れが少なく,また外部の電磁界から影響を受けにくい特徴があり通信機器や計測器などの高周波信号伝送用に広く使用されています.

同軸ケーブルの特性インピーダンスは中心導体の外径,外側導体の内径,そして誘電体の比誘電率によって決まりますが一般に通信機器や計測器では50 Ω,テレビ等の受信機器では75 Ωのケーブルが用いられています.

計算する奴

同軸線路の特性インピーダンスは \[ Z_0 = \frac{1}{2\pi}\sqrt{\frac{\mu}{\varepsilon}}\ln\frac{D}{d} \] となります.また比透磁率を1とすれば \[ Z_0 = \frac{138}{\sqrt{\varepsilon_\mathrm{r}}}\log_{10}\frac{D}{d} \] と表わせます. この式の導出は電磁気学の教科書等で度々取り上げられている[1]ので覚えている人も多いかと思いますが私は先日,1日に3回くらいググったので備忘録を兼ねてこちらに計算ツールを設置しておきます.

中心導体外径 $d$ [mm] 外側導体内径 $D$ [mm]
比誘電率 $\varepsilon_\mathrm{r}$ 特性インピーダンス $Z_0$ [Ω]:

参考文献

[1] 中島 将光,マイクロ波工学 基礎と原理,森北電気工学シリーズ3,森北出版,1975.

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